2017 1~3月TVドラマ回顧

2017 1~3月TVドラマ回顧

星は★★★がGREAT!!!で、
★★2個以上はGOOD!
★なし、★1個はもうちっとだね!
☆はおまけ!

東京タラレバ娘(日本テレビ)
キャスト:吉高由里子榮倉奈々大島優子

三人のからみも楽しかったけど、
吉高のキャラ、スゲ~な。もう、それに尽きる。

吉高が濃い~いもんで、
榮倉と大島の比重が重たい回が食い足りない気がしてね。
それが少しのマイナス。

全体に俳優さんがキラキラしていて、
現場の楽しいムード(たぶん!)を感じれるドラマでした。

(★★☆男性陣もそれぞれ魅力的◎)

■カルテット(TBS)
キャスト:松たか子満島ひかり高橋一生松田龍平

音楽モノで、満島ひかり出演、坂元裕二脚本ということで、
個人的にはハマリどころ、見逃せないドラマ。

凝った展開に加えて、
言葉回しのとっつきにくさがあったけど、
クドカンが出演した回ぐらいから、
ノメリ込み度MAX。

坂本裕二脚本っていうと、
東京ラブストーリー
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
この2本しか思いだせないのだが、
「すれ違い」「せつない気持」の描き方が好き。

軽井沢の舞台、全体の静かなトーンもよかった。

ただ演奏シーンがハードル高いのか、
ぎこちなさが伝わってきてしまった。
そこが、どうしても残念。

(★★ラストシーンは◎)

■A LIFE ~愛しき人~(TBS)
キャスト:木村拓哉竹内結子

キムタクがスーパードクターということで、
いつもと同じようなキャラに収まった。
TVなんで、それが安全策なんだろう。

で、内容は極度の「凡」。
こんなストーリー誰が見たいんだろう?
ドキドキゼロ、あきれるほど予想通りの結末。
回を重ねるごとに早送りが増えた。

(☆なし)

下剋上受験(TBS)
キャスト:阿部サダヲ深田恭子

■スーパーサラリーマン左江内氏(日本テレビ)
キャスト:堤真一小泉今日子ムロツヨシ島崎遥香

どちらも途中リタイア。

2016 10~12月TVドラマ回顧

2016 10~12月TVドラマ回顧

星は★★★がGREAT!!!で、
★★2個以上はGOOD!
★なし、★1個はもうちっとだね!
☆はおまけ!

作品充実の最終期!

逃げるは恥だが役に立つ(TBS)
キャスト:新垣結衣星野源

脚本は野木亜紀子
空飛ぶ広報室」「掟上今日子の備忘録」「重版出来!」と、
好きな作品が並ぶだけに期待感で一杯のスタート。

はやりの言葉で言えば「ほっこり」していて、
ハラハラして身をこがすような展開はない。
ラブシーンも「あっさり」していてスルーしてしまいそう。
難しい話も時折混ぜて、草食系の社会派ラブコメ…?

主役二人に加え、配役は素晴らしい。
主題歌もエンディングも踊りもグッド!

しかし…、なんだかなぁ、世界感に溶け込めない。
全体が「斜」に構えていて、
「逃げる」のタイトル通り、ドラマが真正面向いてない。
ラブシーンは食い足りないし、
ドキドキも笑いもイラッとする展開もなし。

なんだろうな~、
「二度は見る気がしない」
「原作を読む気が全く起こらない」
退屈なドラマだった。

(アラフィフ石田ゆかりに★★★、ドラマは☆)


■地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子(日テレ)
キャスト:石原さとみ菅田将暉、本田翼

こちらは、これでもかの石原さとみワールド炸裂!
当て書きなんだろうな、テンポが良く気持いい。

出版社の地味でわかりにくい「校閲」を、
わかりやすく知らしめた功績も大。
刑事ドラマに比べればディフォルメ感が少ないのもグッド!
パート2が見たいドラマだ。

(★★★石原さとみの代表作でしょ!)


カインとアベル(CX)
キャスト:山田涼介、桐谷健太倉科カナ

このドラマには驚かされた。
初回を見た感じだと「打ち切り」感がプンプン。
ところが、回を追うごとにハマってしまった。
ジャニタレの山田くんは器用で違和感なし。
エンディングのキスシーンも自然で良かった。

ところが、内容、展開は重厚感ゼロの「軽さ」。
昼メロをゴールデンに昇格させた感じでした。

(★☆エロさをプラスしたかった!)

■ドクターX~外科医・大門未知子~(テレビ朝日)
キャスト:米倉涼子

いつも通りの安定感。
決め台詞は水戸黄門級。
医療コメディって貴重!

(★★コメント不要でしょ)

■砂の塔 ~知りすぎた隣人(TBS)
キャスト:菅野美穂松嶋菜々子

ホームドラマ+サスペンス。
相性が悪いと思うよ、相当。
…というか難しいチャレンジ。

現実から離れたところにサスペンスがあって、
ホームドラマ的な内容が現実に引き戻す。

だから、ドラマの初回から引いちゃうんだよね。
録画で飛ばし飛ばし最終回まで見たけど、
やっぱタメだわ。

(★なし)

■家政夫のミタゾノ(テレビ朝日)
キャスト:松岡昌宏清水富美加

気持ち悪いしかないっしょ。
1回でリタイア

■IQ246 ~華麗なる事件簿~(TBS)
キャスト:織田裕二、土屋太鳳、ディーン・フジオカ

いやっ、これもキモイ。
2回目でリタイア

2016 7~9月TVドラマ回顧

2016 7~9月TVドラマ回顧

星は★★★がGREAT!!!で、
★★2個以上はGOOD!
★なし、★1個はもうちっとだね!
☆はおまけ!

■営業部長 吉良奈津子(CX)
主演:松嶋菜々子

今節、期待していたのがコレ。
だから「裏切られた」とは言いたくない。
「あきれた」の方が適切。

で、最終回を見逃す不始末。
無料の見逃し配信も期限切れでスルー。
親切なブログでストーリーのみ確認した。

まっ、その程度でオッケーのドラマ。
美女と野獣」に「昼顔」、「半沢直樹」を
グチョグチョにしたテイスト。
気が抜けて冷えてない甘いだけのレモンサワー。

結婚特需のバラエティタレントで視聴率アップを少々狙う。
学芸会レベルのお笑タレントを使って制作費を少々押さえる。
そういうところがコスっからしい。

毎回毎回、スカッとしない展開。
「ホテルのバーで部屋のカギ渡す」って、
ありぇねぇ~ぜの昭和パロディ!

ここまで揃うとある意味凄いが…
(★なし)

■水族館ガール(NHK)
主演:松岡茉優桐谷健太

リオオリンピックが被って、放送日が迷走。
何回が見逃したが、再放送も多くて追いついた。

ドラマの舞台が水族館ということで、
そこが楽しく見れたポイント。

物語は親子関係、恋愛、友情、仕事の悩み…
「アリアリ」の青春ドラマ。

しかしだ、NHK。
仕事と称し漫画を読みふけり、
勢いだけで企画会議にかけOKが出る。
なんの工夫もない脚本が仕上がり、
演出らしい演出もなく連ドラ一本上がり。
そんな仕事環境を思い浮かべてしてしまう。
あくまで想像ですが…

(★ひとつ/初主演の松岡茉優の笑顔と元気に!)


時をかける少女(日テレ)
主演:黒島結菜

元ネタは古くて、筒井康隆の小説。
映画、アニメ、ドラマと何度も作られている。

ベースがSFである以上、
タイムトラベルの扱いがポイントで、
違和感なく見せられるかがまず大事。
その点では100点。

だが!だが!だが!
キャスティングのジャニタレが最悪。
イケてないアホまるだしのシコメ顔。
カレシ役なのに感情移入できない。

物語も冴えない。
時空を超えることで何が起きるか?
ドラマで言うなら「プロポーズ大作戦」のような
「せつない感」がもっと欲しかった。

(★ひとつ/黒島結菜の笑顔と弾けぶりに!)

仰げば尊し(TBS)
主演:寺尾聰

1回目の放送から、
主人公の先生、寺尾聰の「死」が確定!
回想のト書きから泣かせてくれる。

実話ベースの教師もの、チームでやる吹奏楽
不良達の再生、等々…真っ直ぐの直球ドラマ。
「日曜劇場」ってこうだよねっていう感じ。

(★★☆不良5人が特に良かった)

2016 4~6月TVドラマ回顧

2016 4~6月TVドラマ回顧

星は★★★がGREAT!!!で、
★★2個以上はGOOD!
★なし、★1個はもうちっとだね!
☆はおまけ!

■99.9 (TBS)
主演:松本潤

HERO(CX)とドクターX(テレ朝)をブレンド
半沢直樹(TBS)を数滴たらしてシェイク、
最後にTRIC(テレ朝)をトッピングすると、
「99.9カクテル」の出来上がり!

なかなか美味だが、スペシャルじゃない。
期待しなければ、それなり。
(★☆香川照之の貢献度絶大!)

重版出来!(TBS)
主演:黒木華
今クールのナンバー1。
回によって出来にバラツキはあったけど、
集めた役者陣がハツラツ=◎です。

もちろん主役、黒木華の「がんばり」に一票。
黒木が演じる役は大学柔道部出身のゲンキ娘。
新卒で出版社に入り、コミックの編集者に。
最初のうちは、日体大卒の土屋太鳳にピッタリの役じゃん!
…って思って見ていたのだが、
終わってみれば、
黒木の「元気」&「泣き顔」の方が、
ドロくさくて似合っていたね。
(★★☆満点までひと息)

■ゆとりですがなにか(日テレ)
主演:岡田将生/松坂桃李/柳楽優弥/安藤サクラ

脚本がクドカンだから、当然期待。
内容は、ゆとり世代の主人公達が、
恋と仕事を通して成長していく「青春ドラマ」。

フツーの人達をフツーに描いたらドラマにならないんで、
過激な言葉や極端な行動が飛び交う。
そして現実世界のようでそうでない…
軽いノリの青春コメディ。

中心となる男女4人だけじゃなく、
脇を固める相当の人達まで書き込まれていて、それぞれ魅力的。
さすがだよな~と思いながら最終回まで楽しんだけど、
もう一度見たいとは思わない。
もっとぶっとんでいて良かったかも…
(★☆一番魅力的だったのは柳楽優弥クンでした)

トットてれび (NHK)
主演:満島ひかり

黒柳徹子の半生を満島ひかりが演ずる。
今期、最大の話題作。
満島ひかりの演技、凄すぎ。
(★★☆渥美さんの回が良かった)

■昼のセント酒 (テレ東)
主演:戸次重幸

広告代理店に勤める主人公が昼にサボって銭湯へ。
毎回違う銭湯、街が舞台になる。

主人公の植木等的なお気楽ぶりが楽しい。
怖い女上司(八木亜希子)もいい。

でも、この番組の最大のウリは
「風呂上りのビールは旨し!」
これに尽きるのでは。

だから、ジジイの汚い尻と、
ゲストトークのある「銭湯シーン」は早送り!

(★寂れた風の沼津の銭湯が良かった)

[おまけ]

日テレの大人無視がますます加速。
「お迎えデス。」「世界一難しい恋」は、
子供向けドラマと決め付けた作り。
大人ってバカにされてるのね。
だから1回目だけお付き合い、こちらも無視。

フジも絶望的状況は変わらない。
「ラヴソング」「僕のヤバイ妻」。
それぞれ音楽モノ/サスペンスをなめ切った作り。
この2局は重症。

2016 1~3月TVドラマ回顧

2016 1~3月TVドラマ回顧

フジTVのドラマの惨状は今まで何度か書いた。
それでもフジを見るのはなぜか?
キャスティングと番宣がメチャ上手いからだ。

星は★★★がGREAT!!!で、
★★2個以上はGOOD!
★なし、★1個はもうちっとだね!
☆はおまけ!

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう(CX)
主演:有村架純高良健吾

キャスティングで見ようと思ったのは、
1~3月期のドラマでは唯一これだけ。

裏切られてばかりのフジTVだけに、
さほど期待していなかったのだが…

1回目から涙、涙、涙。ツボにはまった。

歌のせい?
切ない感じがず~っと出ていて。
ゆっくりと時間が過ぎていく。

物語途中で知ってしまった。
脚本家は東京ラブストーリーの人。
それってラストやばくない?
…の心配をよそに、ハッピーな気持ちで終了。

視聴率はさほど取れなかったようだけど、
たぶん(私の)2016年のベスト3に入ります。
(★★★久しぶりの満点!)

■フラジャイル (CX)
主演:長瀬智也武井咲

病理医という職種を主人公にしたドラマ。
医療系ドラマでは、たぶん初じゃないかな。
「お前が医者でいる限り、僕の言葉は絶対だ」
という決め台詞と、その使用頻度(使い過ぎだろ~)
に違和感を感じた。

未知の職業だけに楽しかった。
長瀬クンの安定感も凄いね。
(★★終わってみると平均点)

■ナオミとカナコ (CX)
主演:広末涼子内田有紀

どうしたんだろCX?今期は全般に上昇気配。
惨敗続きのサスペンス系では珍しく画面に集中できる。
(それが普通だろ)

ただ、犯人が主人公で、感情移入させた以上、
ラストでは見ているを側を「裏切って」欲しい。

70年代のニューシネマの結末と変わらないんじゃ、
ハッキリ言って最低!!!全てが台無し。
(★主演の二人は良かったね)


ダメな私に恋してください(TBS)
主演:深田恭子DEAN FUJIOKA

主演二人の魅力は十分に感じられました。
ということはラブコメとしてまず成功。

残りは未知の部分、プラスαのところ。新しい魅力。
全般に胸キュンが不足模様。
¥ドキドキするような大胆なシーンがあってもいい。
(★☆ツーベースヒット!)

■スミカスミレ(テレビ朝日
主演:桐谷美玲松坂慶子

松坂慶子がファンタジーブコメ
そこに少々興味を惹かれて見た。

始まって驚いたのは桐谷美玲
60歳を超えた松坂慶子が若返り、
桐谷が演じるのだが、違和感がまったくない。
昭和生まれの60代を見事に演じてる。

物語の展開にインパクトはないが、
B級ファンタジーブコメとしてはOK。
(★☆桐谷美玲の努力に)

■東京センチメンタル(テレビ東京
主演:吉田鋼太郎

テレ東の「ドラマ24」は様々なジャンルにトライ、
予算も時間もない割に、意気込みと頑張りが伝わるドラマ枠。

今回のキーワードは吉田鋼太郎初主演と、
東京下町中心にロケしたご当地もの。
同じホリプロ所属の高畑充希がいい味。

お話は吉田鋼太郎演じる和菓子職人が、
毎回違うゲスト相手に失恋するという、擬似「フーテンの寅さん」。
が、当たり外れが大きすぎるというか、ハズレがほとんど。
「せつなさ」が足りないのは、毎回主役が受身になるせいか?
マドンナ側の思わせぶりな態度だけが目立つ(鼻につく)。

一番よかったのは第10話、高橋愛の回。
元モー娘、高橋愛の変貌ぶりにも驚いたが、演技もたいしたもの。
男を虜にする天賦の才有り。セクシーでキュート!
ここでは劇団員として吉田鋼太郎と芝居の稽古を通して対峙する。
(★☆…高橋愛の回だけなら★★★)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

CXが窮地を脱したか…のように見える中、ヤバイのは日テレ。
「火村英生の推理」「怪盗 山猫」「ヒガンバナ
今期の3作品は。手抜きもいいとこ。
子供向けドラマというか、適当さが過ぎる。
最近そういうの風にしか作れないのでは?
もちろん3ドラマとも完走せず。

冬の旅/辻原登

冬の旅 辻原登著/集英社

物語は主人公の刑務所出所から始まる。
その彼の転落人生を描いた作品。

舞台は大阪のディープゾーン「西成」の他、関西。飛田新地も出てくる。
阪神大震災といった時事ネタも織り込まれ読み応えのある話だ。

が、この本を読んでも幸せな気分にはなれない。
この本を読み終わってもスカッとした気分にはなれない。
読後に残るのは、疲れと、脳内のモヤっとした感覚、嫌悪感だった。

不幸な現実に正面から立ち向かう勇気のない主人公の落ちていく姿。
物語では運命的な出会いがあり、躓きの連続。
困難に立ち向かう「心」の強さの欠如が、
終わりの無い負の連鎖を呼ぶ。

帰属するべき共同体の最低単位、主人公の場合は夫婦。
それにすら見放され、仕事もなく、後は、投げやりになる。
八方塞がり出口なし。

辻原登「冬の旅」
それはシューベルトの同名曲と同じ情景…
文学は、芸術は、絶望の淵を描くことも許される。
後は受け取る側にゆだねられるだけだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕の書評基準は、頭の中を活性化してくれること。
脳内をぐるんぐるんとかき混ぜてくれれば良しとする。
湧き出てくるイメージでドキドキしたい。
ところが、この筆者の表現スタイルが僕には合わなかった。
ディテールへのこだわりがマイナスに働いてしまったようだ。

(★☆相性は悪いけど印象に残る本でした)

万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-

万能鑑定士Q (モナ・リザの瞳)

シリーズ最高傑作と宣伝コピーには謳われているが、
シリーズそのものを知らないのは俺のせいか…

綾瀬はるか演ずる鑑定士Qが活躍するミステリー。
40年振りにモナ・リザが日本にやってくるという設定。
で、ルーブル美術館協力なんだから凄いというしかない。

前口上盛んでも、今までハズレいっぱい見たから、
基本はニュートラルなスタンスで鑑賞。

結論。
ヒドイというか、もったいない。
脚本のツメ甘すぎ。大人の鑑賞に堪えられない。
日テレの子供向けミステリーと同程度のデキ。

12枚の絵から1枚の絵を当てるトリックは、
マジックに詳しくないオレだって分かる単純なトランプトリック。
スーパー鑑定士がひっかかる内容じゃない。

モナリザが燃えるシーンもしつこいほど長いし、
(どうせ偽なんだから早く燃えちまいな!)
ラストシーンの迫力ない大アマ展開はなんぞや?

松坂桃李が演じる記者は自費出張でフランス。
肝心の記事には触れないって、あまりに悲しい。
ラブストーリーにもなってないし、
存在感のないヘラヘラチャラ男クン扱い。
主人公以外のキャラが立たない作品。

いいとこを無理やり探す…
綾瀬はるかの回想・高校生シーン。
堂々やってて違和感なし!
(★なし)