10月1日、輪界のディープも向日町で沈む!

10月1日、向日町GⅢ 記念決勝
特選・優秀・準決を1・1・1と豪快な捲くり足で決勝まで進んだ海老根に敵はないものと思われた。
実際、他の先行勢はというと、ホームバンクの村上義弘、90期のエース北都留翼で、
村上の先行でも、北都留の先行でも、北都留先行の村上先捲くりでも、
海老根のV確立は高そうだった。

競輪で予想の外れるときは、先行選手の「意地」が読めないときだ。
2日目の優秀競争で、村上は先行しながら、7番手の海老根に捲くられた。
ディープインパクト級のスピードで弾けた海老根に、観客も、おそらく村上も圧倒された。
(競輪界のディープインパクトはアナウンサーのまま、誰が名付けたかは???)

村上は地元記念、昨年優勝の意地もある。決勝で同じ姿は晒せない。
海老根だけには勝たせない競争をするだろう。

最終ホームから2コーナー

          ←海老根・高木・海野

←北都留・小野・菊池 ←村上・前田・吉永


北都留に先行させて4番手での競りあいだ。
村上はいったんジャンで7番手に引くような形になりそうだったが、
海老根相手に引いたらそこでオシマイだ。
結果、イン追い上げで海老根に襲いかかる。
海老根は村上に合わされた上、その先で菊池にドツかれスピードが落ち、
さらに村上からトドメの一発を喰らっておしまい、8着。

レースは小野の優勝、2着前田、3着は接戦で6番車の海野が飛び込み、
3連単は150,230円の波乱となる。
万作の車券は、海老根→高木・小野・前田だったのでハズレ。

決勝に弱い海老根、それは本当だった。
S級決勝となれば、実力3で展開7ともいうが、
そこそこの実力者が揃ったとなれば、
ディープ級の捲くり足をもっていたとしても、
脚力差以上の+アルファが必要なのだろう。

向日町競輪の決勝を見ていた人達の何人かは、
その夜の本物ディープの結末にも一瞬不安を覚えたはずだ。
…万作も胸騒ぎした一人。
アウェイの不利、斤量の不利、芝の不利、
すべての条件を跳ね返すだけのスピードがあると信じていたが、
現実は「弾けず」だった。
勝負事は恐ろしい。