フロイトのイタリア/岡田温司

フロイトのイタリア

岡田温司平凡社

ここ何ヶ月か忙しいせいで、本を読む数減少。
iPodで、落語やら浪花節を聞いてるせいもあるが…

唯一記憶に残っている一冊がコレ。

オーストリア生まれで精神分析の大家である彼が、
美術・芸術の宝庫であるイタリアに恋焦がれハマッていく。

歴史を感じさせる「街」の魅力に惹かれ、
その魅力を、友や家族に、手紙として送った。
だから表現がストレートでやさしい。

鉄道恐怖症の彼が、旅の入口に選ぶのは奇跡の街「ヴィネチア」。
そして魔法のようなフィレンツェ、オルヴィエート、ローマへ。

読んでいて楽しいかったのが、
彼の心象と、自分の心象がダブるところ。
100年前の旅人であるのに、共感するところが多い。
ピサを「死んだ街」と切り捨てているのには、
そうだよな~と笑ってしまった。

そんな読み方をしていたので、京大教授の難しい話、
フロイト精神分析とイタリアの関連性は、読み飛ばし。
スイマセンです、筆者さま。

P.S.
イタリアの郵便環境は100年前の方がよっかったかも…

★★(十分楽しめました)