幸せになるためのイタリア語講座

幸せになるためのイタリア語講座
監督/脚本:ロネ・シェルフィグ

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物語は、心に大きな傷をもっている男女6人のラブストーリー。
舞台はデンマークコペンハーゲンで、週に一度のイタリア語講座を中心にして話は進む。
最後は講座の参加者達が、それぞれの思いを抱いてベニスへ一泊旅行をする。

俺はデンマークのことはほとんど知らない。旅をしたこともない。
連想できるのは、日本と同じで王室があること、おもちゃのLEGO、
あとは~っと、出てこない。
ただ、デンマークを知らなくてもこの映画は楽しめた。

ラブストーリーを純情ベタな展開でなく、リアルな生活目線で描いてくれている。
手持ちカメラで撮っているので、それも一役。
ドキュメンタリーっぽい雰囲気なのだ。

映画としてのキーワードは「イタリア語講座」と「ベニス」。
恋が熟するには、少しの「非日常」的出会いと、発展する「きっかけ」が必要だった。

俺が一番魅力を感じたのは、恋愛そのものじゃなくて、一人一人の人間の描き方。
カッコよくなく、不細工で不器用な人間の生きる姿。
キムタクが出てくる話じゃない。
ロマンチックと程遠い映画に、ロマンを感じた。

韓国製ラブストーリーが日本じゃ流行りだが、
それは、おばさん達の青春時代をうつす鏡だから。
そこには実現しなかった夢と怨念が入り混じるのだろう。
時代が少々ズレてる俺にはデンマーク製があっていたようだ。

★★(寒い国のお話なので、雨の日とか秋冬にピッタリ)