下北サンデーズ(TV)

下北サンデーズ
主演:上戸彩 原作:石田衣良 演出:堤幸彦ほか

久しぶりに心から楽しめる、1週間が待ち遠しいTVドラマだった。
何も考えず酒を飲みながら、時には大泣きし、笑いながら見た。

視聴率はグタグタだったようだけど、マニア向けっていう表現がピッタリかな。
下北沢=小劇場という設定で、しかも演出がTVドラマらしくないから、
まぁ数字を上げるのは無理。

まず、上戸彩
最終回ひとつ前のスズナリ公演、舞台上で「ここが天国?」と、
遠くを見つめて思いをはせる姿がよっかった。
間違いなくホンモノの舞台でもお客さんをノックアウトできるよ、
あ~見たいな、君が立つ舞台を。
いつかは、きっと、そしてそれが本多劇場なら最高だけど、
必ずその時は見に行く、そう思った瞬間。

前作、高視聴率を叩いたアテンションプリーズはRock’nなフライトアテンダント
「ありえネェー」と思いながら、それさえ目をつぶってしまえばスポコンものとして上々の出来だった。
上戸彩のはじけぶりも楽しく、教官の真矢みきとの掛け合いがイケてた。
TBSらしく、ツボを押さえたつくりだけど、それ以上も以下もないドラマ。
比べることはできない二つを視聴率だけで比べたらナンセンス。
どうかTV朝日の偉い人にはそこんところよろしくって感じなんだけどなぁ。

下北サンデーズはドラマの「新しさ」と「楽しさ」に満ちていた。
TVドラマ内で舞台の雰囲気を見せるのは至難のワザだけど、
ハショリかたが上手で、違和感がなかった。
散りばめられたギャグが、今のバラエティのノリと違って楽しめた。
俳優ひとりひとりに当てる視線が優しかった。
作り手が楽しんで(苦労して?)作ってるのが感じられた。

藤井フミヤの役どころ、ちょっとどうなるかな?と心配していたけれど、
最終回の牛運搬車の歌のところでは、ホロリ。
里中ゆいかの「さん、ハイ」で歌い出す“間”がよかった。
あれって原作にもあるのかな?
脚本のアイデアだとしたら凄いな、一番知りたいところ。

キャステイングは最高。知らなかった顔もいっぱいいたけど皆さん輝いていました。

★★★(もちろん最高点!本日も酔っ払って見てますが…)